被災地(岩手県山田町)に突入!

朝2時、国道45号線を南下する。
ありえない光景を目にする。
そこには集落が無い。
海は、遠くにある。
「ここまでくるかぁ?!」この言葉は、口からは出ない。


町を通り抜けて、山田町へ向かう。
それにしても自衛隊の活躍は、ものすごい。
あるべきところに、道がある。
ガレキの山を貫くように、道がある。


普段は見えないはずなの、山が見える。
町を飲み込むほどの荒くれ者だった海も見える。


船は、陸にある。
道にもある。
駐車場にもある。


山田町は、津波のあと、火事になった。
街が燃えた。
焦げた臭い。
黒いガレキ。


残った建物は、使われていない病院だった。
勝手口が、霊安室の出口。
病室だけでなく廊下に棺が並んでいた。
病室だったかもしれないそこには、
 ベッドは、無い。
棺がたくさんならんでいる。
なんだろうこの光景は。
ドライアイスが廊下に置いてある。
これから使われるのだろう。


運んだ棺に付いていた番号は170番台。
見つかった順序がその番号。
まだまだ、この数字はカウントアップされていくだろう。
この病院が不要になるには、あと何日必要なのだろう。


「復興」「がんばれ」「立ち直れニッポン」
その言葉、現地に立って見て、言ってみてくれ。

誰もが無理なことを言っていることに気づくはず。