ユーイング肉腫という病気と戦うということは!

ユーイング肉腫になった人のために、ちょっとだけ書いておく。
「死ぬ時は死ぬ。生きたいと望むなら、考え方を変えろ。」


ユーイングって人が勝手につけた病名だし、びびることはない。
骨肉腫(こつにくしゅ)が、100万人に1人の確率なら、
こっちは、数百万人に1人の確率。格が違う。つまりこっちが上だ。
昔の統計を参考にするなら、予後5年後に8割が死ぬ。
今なら、もっと生きられる確率が高い。だからもう死なない。
ユーイング肉腫は、骨肉腫の一種だが、早い話、骨にできた悪性の癌(がん)だ。
骨や筋肉に癌ができた時だけ「肉腫」と呼ぶだけ。
普通にいう癌だ。特殊な名前ではない。
それになるのは、お前だけじゃない。俺もいる。しかも俺は、治した。
どっちみち程度に違いこそあれ、癌は3人に1人はなる。
まず、たいしたことがないと考えよ。
そして、生きたいと思うなら、それ相応の努力をしろ。


この癌をやっつけるには、放射線が効く。
逆に骨肉腫には効かない。だからこっちは、治る。


チョップ療法ってのがある。
抗がん剤を、薄めて長時間、体の中に入れるのじゃなく、
致死量の一歩手前の濃さの抗がん剤を、数日入れる。
あとは、食えるだけ食って、血の回復を待つ。そしてそれを繰り返す治療。
3週間で繰り返す。たぶん15回くらいある。俺は11回でやめた。


ユーイングってのは、基本的に転移しやすい。だから、抗がん剤放射線で痛めつけ
奴がおとなしくなりかけたら、ごっそりと外科的手術でとっぱらう。
足とか手の骨くらい、その病気にくれてやれ!
俺は、ご祝儀に、右足1本くれてやった!
後は、体の中に隠れている、見えない子種みたいな奴を、抗がん剤で殺してしまえばOK!


「なんでこんな病気になってしまったんだろう?」なんて悩むな。
むしろ、それを楽しめ!めったに体験できない治療だぞ!
放射線治療はおかしかった。CTスキャンの画像をもとに、攻撃位置を調べるので動くな!と言われたが
、なんのことはない、攻撃位置は油性の赤マジックで十字に書きやがった。
マジックで書いた線幅は5mm以上あるんじゃねぇか!かなりアバウトだぜ。


癌は、自分の体の中の生物兵器が、さぼってるからなるんだぜ。
自分が超能力者になった気分で、その細胞たちを活性化させるよう念じればよい。
自分の将来や家族なんて考えなくていい。どうせお前1人死んだところで、世の中の
流れはかわらない。
だからそれに専念すればよい。まじ超能力者になれたら、テレビに出演してがっぽり儲かるかも?!
だから楽しんでやってみよう〜!


だが、癌を攻撃する、生物兵器どもは、感情に左右されやすい。
だから自分の気持ちに対してマイナスになるような人には、近づいていってはいけない。
とくに「あなた可哀想」的な心の顔した奴は、追い払え。
どうせバチは、あたらない。
テレビ番組は、面白いものだけを見ろ。
番組的には、病人が苦しんで、頑張ったけど死んじゃった!ってのが視聴率をとれる。
死ぬ奴らを見て何が面白いのか?だからそういう番組は一切見るな。
心が笑える番組を見ろ。
医療の番組は、この戦いに必要ない。お前の医者を信じろ。それだけでもう充分。


それから、ネットで病気のことを検索するのはやめろ。
もしこのページを見たら、「ラッキ〜、これで治った」と思え。
どのページを見ても、闘病生活のすえ、わが子は○年○月○日に旅立ちました。
ってのしか見当たらない。
(そういうのは、検索に引っかからないように、ぐ〜ぐるがなんとかしてくれれば良いのに。)
この戦闘に勝ったものは、うれしさのあまり、世の中を楽しんじゃっているから、
悲痛な叫びなど思い出したくもない。だから書かない。なので探してもヒットしない。
ただそれだけなのだよ。


そうそう、治療費も心配か?日本の健康保険じゃね〜高額な医療費は、後から返ってくるよ。
だから国にお金を貸す気分でよい。


そしてちょっと自分が馬鹿になりなさい。
癌に効くとされるもので、費用がかからないようなら、馬鹿になって信じてやってもいいよ。
宗教関係はパス。あれは、人の弱みに付け込むだけだから。
例えば、カフェインの大量摂取とか、ビタミンCの大量摂取とか。
ちなみに俺は、ビタミンC。タケダのやつをネットで買って、一日10粒飲んでいた。
もちろん「これで俺は治る」と思って。
だから治る。
これが、11粒だから1割早く治るのではなく、そう自分に思い込ませることが大事。
いろんな人が、いろいろな癌に効く民間療法を教えてくれるだろうが、自分で決めたものが1番。
それ以外の人は、無視してよい。あまり耳を傾けるな。


もし、疲れて、空を見上げたなら、数分後には悲観的に思うようになる。
だから、自分の行動を予測して、そうならない手前で打ち切る。
「責任感」とかは、この治療に必要ない。
奴らと戦うなら、重装備より、軽量な状態が良い。(気持ちの上でね)
心の重りになるようなものは、身にまとうな。
重装備な処理は、医者や看護婦がやってくれる。
お前は、体ひとつで、戦えばよい。
家族のことは、このさい考えるな。
むしろ少しくらい甘えてやれ。
喜んで、なんでもしてくれる。(限度はつつしめよ)
そして、心から微笑んで見せてやれ。
そうすると、すごく、うれしそうな顔をする。
すると自分もうれしくなる。




さて、ここまで読んで、
「この病気に勝つために」と考えるようだと、この文章の意味が理解できていない。
「この病気に勝った後に、何しようかな?楽しみだな〜」と思えるようになっていなければ、
あなたは、風邪でも死ぬ。